『花筐/HANAGATAMI』公開記念 大林宣彦監督傑作選 特集上映
『花筐/HANAGATAMI』公開記念 大林宣彦監督傑作選 特集上映
第91回キネマ旬報ベスト・テン 監督賞!第72回毎日映画コンクール 日本映画大賞!
「横浜シネマリン」選りすぐりの大林宣彦監督11作品!
世代を超えて熱狂的な支持を集める大林宣彦監督『花筐/HANAGATAMI』の公開を記念して、2018年2月10日(土)〜3月2日(金)まで横浜シネマリンにて懐かしい選りすぐりの11作品が上映中。
◼️「大林宣彦監督傑作選 特集上映」上映作品
◻️『廃市』(1983)
≪ストーリー≫
古びた運河の町のある旧家を舞台に、美しい姉妹とそこを訪れた青年の一夏の出来事を描く。かつて一度も映画になったことのない福永武彦原作の同名小説を福岡県柳川市で全編オールロケにて念願の映画化を果たした。
写真:©︎ PSC
監督:大林宣彦
脚本:内藤誠、桂千穂
原作:福永武彦
撮影:阪本善尚
美術:薩谷和夫
出演:小林聡美、山下規介、根岸季衣、峰岸徹、入江若葉、尾美としのり、林成年、入江たか子
1983年/DVD/106分/PSC
◻️『異人たちとの夏』(1988)
≪ストーリー≫
中年の人気シナリオ・ライターが幼い頃に亡くなったはずの両親と再会する不思議な体験を描いたファンタジー。山本周五郎賞を受賞した山田太一原作の映画化。人間と幽霊の間の愛と情念とを情感豊かに描き込んだ傑作。
写真:©︎ 1988 松竹株式会社
監督:大林宣彦
脚色:市川森一
原作:山田太一
撮影:阪本善尚
美術:薩谷和夫
音楽:篠崎正嗣
出演:風間杜夫、秋吉久美子、片岡鶴太郎、名取裕子、永島敏行、入江若葉、林泰文、奥村公延
1988年/35mm/110分/松竹
◻️『北京的西瓜(ぺきんのすいか)』(1989)
≪ストーリー≫
船橋市郊外の「八百春」を舞台に、中国人留学生にすべての生活を捧げた八百屋夫婦の実話の映画化。予定されていた中国ロケ直前に天安門事件が起こり、1989年6月4日を忘れないために数を全部足した「37秒間の空白」が挿入された。
写真:©︎ PSC
監督:大林宣彦
脚本:石松愛弘
原作:林小利、久我山通
撮影:長野重一
美術:薩谷和夫
音楽:根田哲雄
出演:ベンガル、もたいまさこ、峰岸徹、斉藤晴彦、笹野高史、柄本明、天宮良、浅香光代
1989年/35mm/135分/PSC
◻️『ふたり』(1991)
≪ストーリー≫
尾道を舞台に、亡き姉の幽霊に見守られながら成長していく多感な少女の姿を描いた青春ファンタジー。その年の映画賞新人賞を総なめにした石田ひかりの映画デビュー作。再び尾道を舞台に描く「新・尾道三部作」第1弾。
写真:©︎ PSC
監督:大林宣彦
脚本:桂千穂
原作:赤川次郎
撮影:長野重一
美術:薩谷和夫
音楽:久石譲
出演:石田ひかり、中嶋朋子、富司純子、岸部一徳、尾美としのり、中江有里、増田恵子
1991年/35mm/150分/PSC
◻️『青春デンデケデケデケ』(1992)
≪ストーリー≫
1960年代中頃の四国の田舎町を舞台に、ベンチャーズに憧れてロックバンドに情熱を燃やす高校生たちを軽快に描く。特別出演するベンチャーズ「パイプライン」をはじめ、60年代ロック・ミュージックが全編に散りばめられている。
写真:©︎ PSC
監督:大林宣彦
脚本:石森史郎
原作:芦原すなお
撮影:萩原憲治、岩松茂
美術:薩谷和夫
音楽:久石譲
出演:林泰文、柴山智加、岸部一徳、ベンガル、大森嘉文、浅野忠信、永堀剛敏、佐藤真一郎、根岸季衣
1992年/35mm/135分/PSC
◻️『はるか、ノスタルジィ』(1992)
≪ストーリー≫
青春時代を過ごした小樽を訪れた作家と彼に町を案内する少女が、作家の本名を名乗る不思議な少年に導かれて、痛ましい青春の記憶を再生させていく。山中恒が故郷を舞台に書き下ろした『転校生』『さびしんぼう』に次ぐ第三作。
写真:©︎ PSC
監督・脚本:大林宣彦
原作:山中恒
撮影:阪本善尚
美術:薩谷和夫
音楽:久石譲
出演:勝野洋、石田ひかり、松田洋治、尾美としのり、川谷拓三、ベンガル、根岸季衣、増田恵子
1992年/35mm/165分/PSC
◻️『あした』(1995)
≪ストーリー≫
『ふたり』に続き赤川次郎を原作に、冬の尾道の海を舞台に描かれる「新・尾道三部作」第2弾。遭難した死者からのメッセージを受け取った、残された家族や恋人たちの別れと「あした」への旅立ちを描いた人間ドラマ。
写真:©︎ PSC
監督:大林宣彦
脚本:桂千穂
原作:赤川次郎
撮影:坂本典隆
美術:竹中和雄
音楽:學草太郎、岩代太郎
出演:高橋かおり、林泰文、宝生舞、原田知世、津島恵子、植木等、柏原収史、ベンガル、岸部一徳、田口トモロ、多岐川裕美、尾美としのり
1995年/35mm/141分/PSC
◻️『あの、夏の日 ~とんでろ じいちゃん~』(1999)
≪ストーリー≫
夏の尾道を舞台に、おじいちゃんと孫の少年が繰り広げる不思議な冒険を描いたファンタジー。「新・尾道三部作」最終作。夏休み、ボケ気味のおじいちゃんを監視する為にひとり尾道を訪れた由太だが監視どころではなくなってしまう。
写真: ©︎PSC
監督:大林宣彦
脚本:石森史郎、大林宣彦
原作:山中恒
撮影:坂本典隆
美術:竹内公一
音楽:學草太郎
出演:小林桂樹、菅井きん、厚木拓郎、勝野雅奈恵、嶋田久作、松田美由紀、宮崎あおい、石田ひかり
1999年/35mm/123分/PSC
◻️『理由』(2004)
≪ストーリー≫
宮部みゆきの直木賞受賞ベストセラーの映画化。台風の夜、超高層マンションで殺害された一家4人、実は赤の他人であることが判明する。原作に忠実ゆえに登場人物は総勢107名。演技派俳優たちが鬼気迫る演技を繰り広げる。
写真:©︎ 2004 WOWOW / PSC
監督:大林宣彦
脚色:大林宣彦、石森史郎
原作:宮部みゆき
撮影:加藤雄大
美術:竹内公一
音楽:山下康介
出演:村田雄浩、岸部一徳、大和田伸也、久本雅美、松田洋治、宝生舞(出演順)
2004年/35mm/160分/アスミック・エース
◻️『この空の花―長岡花火物語』(2011)
≪ストーリー≫
「戦禍を忘れぬ」長岡花火と同じように火花が降り注いだ1945年の長岡大空襲とをつなぐ反戦ファンタジー。3.11の被災者をいち早く受け入れた新潟・長岡で「世界中の爆弾を全て、花火に替えたい!」思いで描く初全編デジタル作品。
写真:©︎「長岡映画」製作委員会 / PSC 2011
監督:大林宣彦
脚本:長谷川孝治、大林宣彦
撮影:加藤雄大、三本木久城、星貴
美術:竹内公一
音楽:久石譲
出演:松雪泰子、高嶋政宏、猪股南、原田夏希、森田直幸、筧利夫、池内万作、富司純子
1983年/35mm/106分/PSC
2011年/DCP/160分/PSC、TMエンタテインメント
◻️『野のなななのか』(2014)
≪ストーリー≫
『この空の花』に次ぐ強烈な反戦映画。北海道芦別市を舞台に、ひとりの老人の死によって集まった家族と、老人に大きな影響を及ぼした終戦直前の旧ソ連軍による樺太侵攻体験を通して、3・11以降の日本再生のあり方を問う。
写真:©︎ 2013芦別映画製作委員会 / PSC
監督:大林宣彦
脚色:内藤忠司、大林宣彦
原作:長谷川孝治
撮影:三本木久城
美術:竹内公一
音楽:山下康介
出演:品川徹、常盤貴子、村田雄浩、松重豊、寺島咲、山崎紘菜、窪塚俊介、安達祐実
2014年/DCP/171分/PSC、TMエンタテインメント
◼️大林宣彦監督プロフィール
1938年広島県尾道市生まれ。幼少の頃から映画を撮り始め、大学時代に自主制作映画のパイオニア的存在となる。CMディレクターとして手がけた作品は3000本を超える。映画監督として、日本の映像史を最先端で切り拓いた、まさに「映像の魔術師」。1977年に『HOUSE/ハウス』で商業映画に進出し、80年代の「尾道三部作」は世代を超えて熱狂的な支持を集めた。「同じことは二度としない」と公言。大林監督のフィルモグラフィは1作ごとに異なる実験が行われている。90年代には実験精神溢れる「新・尾道三部作」を製作。近年では、強い反戦の思いを込めた「大林的戦争三部作」を製作。
自主製作映画『ÉMOTION=伝説の午後・いつか見たドラキュラ』(1967年・16㎜)が全国の画廊や大学で上映されて高評価を得る。『喰べた人』(1963年)はベルギー国際実験映画祭審査員特別賞を受賞。『HOUSE/ハウス』(1977年)で商業映画に進出。自身の古里・尾道を舞台にした『転校生』(1982年)、『時をかける少女』(1983年)、『さびしんぼう』(1985年)は「尾道三部作」と称されて世代を超えて親しまれる。『異人たちとの夏』(1988年)で毎日映画コンクール監督賞、『北京的西瓜』(1989年)で山路ふみ子映画賞、『青春デンデケデケデケ』(1992年)で平成4年度文化庁優秀映画作品賞、『SADA』(1998年)で第48回ベルリン国際映画祭国際批評家連盟賞、『理由』(2004年)では日本映画批評家大賞・監督賞、藤本賞奨励賞を受賞。『この空の花〜長岡花火物語』(2011年)、『野のなななのか』(2014年)、最新作『花筐/HANAGATAMI』(2017年)は「大林的戦争三部作」となり、第72回毎日映画コンクール日本映画大賞、同美術賞、第91回キネマ旬報ベスト・テン 監督賞を受賞。2004年春の紫綬褒章受章、2009年秋の旭日小綬章受章。
◻️最新作『花筐/HANAGATAMI』(2017)
≪ストーリー≫
1941年春、アムステルダムに住む両親の元を離れて佐賀県唐津に暮らす叔母(常盤貴子)の元に身を寄せることになった17歳の榊山俊彦(窪塚俊介)。アポロ神のように雄々しい鵜飼(満島真之介)、虚無僧のような吉良(長塚圭史)、お調子者の阿蘇(柄本時生)らの学友を得て「勇気を試す冒険」に興じる。肺病を患う従妹の美那(矢作穂香)に恋心を抱きながらも、女友だちのあきね(山崎紘菜)や千歳(門脇麦)と「不良」なる青春を謳歌。しかし、我が「生」を自分の意志で生きようとする彼らの純粋で自由な荒ぶる青春のときは儚く、いつしか戦争の渦に飲み込まれてゆく。「殺されないぞ、戦争なんかに!」俊彦はひとり、仲間たちの間を浮き草のように漂いながら、自らの魂に火をつけようとするが。
写真:©︎ 唐津映画製作委員会 / PSC
監督・脚本:大林宣彦
脚本:大林宣彦、桂千穂
原作:檀一雄
エグゼクティブプロデューサー:大林恭子
出演:窪塚俊介、矢作穂香、常盤貴子、満島真之介、長塚圭史
製作年:2017年
製作国:日本
配給:新日本映画社
上映時間:169分
映倫区分:PG12
映画公式サイト:http://hanagatami-movie.jp/
映画予告編
2017年12月16日(土)より、有楽町スバル座他全国順次公開中!
◼️横浜シネマリン
映画ファンのための映画館「横浜シネマリン」。世界には、邦画も含めて本当に上質な作品がたくさんある。そういった作品をシネコンと遜色のない環境で観ることができる映画館。35ミリの映写機もあり、古い映画が楽しめるのもうれしい。
横浜伊勢佐木町にある老舗の映画館「横浜シネマリン」は、1964年に「伊勢佐木シネマ」としてスタート。1986年に今の名前に改名して、2014年12月にリニューアルオープン。
交通アクセス
・JR京浜東北線 関内駅 北口徒歩5分
・横浜市営地下鉄 伊勢佐木長者町駅 3B出口徒歩2分
・京浜急行 日ノ出町駅 徒歩5分
〒231-0033 横浜市中区長者町6-95
TEL:045-341-3180/FAX:045-341-3187
映画館公式サイト:http://cinemarine.co.jp/
[写真:オフィシャルスチール/文:fm GIG シネマ侍編集部 おくのゆか]
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