第33回東京国際映画祭『佐々木、イン、マイマイン』Q & Aレポート
あのときの一番ワクワクした気持ちや感情を最後まで封じ込めて。青春に似たヒーローを思い出す!
ーーお一人ずつ、ご覧になられた現在の心境をお聞かせください。
内山監督:今、皆さんと一緒に観ようと思って、席を取らせていただいて、座っていたんですけれども。エンドロールには、全員の名前を入れてくださいといって作ったエンドロールだったので、そのエンドロールを皆なと一緒に観れて、キャストやスタッフもあと何人かいるのですけれども、ここに一緒に居られることを誇りに思います。ありがとうございます。
藤原:全然、しゃべる言葉が出てこないのですけれども。今、内山拓也監督が言った通り、僕もここに居られることを誇りに思います。良かったら、皆さんも自分のことを少しでも誇りに思ってあげてください。偉そうな言い方で申し訳ないのですけれども。本心です。
細川:今、こうしてマイクを持っている状況も、自分では、あまりよくいないです。これだけの方に観ていただいて、僕もエンドロールを観ていて、どれだけの人が関わったであろう、今まで、自分と出会ってくれた人たちが居たからこそ、この映画ができたのだろうと、すごく思っています。僕も今、自分がここに居ることを誇りに思います。ありがとうございました。
内山監督:(細川)岳の経験した実話というか、経験談を基にはしているのですけれども。実話がたくさんあるのですけれども。今、言えることは、2つくらいかなと思います。1つ目は、2017年に岳と、新宿の小さなテーブルしかない居酒屋でしゃべったときに、僕が一番ワクワクした感情をいつまでも忘れないというか。最初の興奮は、最後まで封じ込めようと決めて、ずっと向き合ってきました。あとは、岳がという話になるのですけれども、それでは、僕が映画にする意味がないし、皆で届ける意味がないと思っていたので、岳にも、実話だからといって真似ごとはしないし、なぞることもしないと、最初に伝えました。大事なのは、何が起こったかではなく、そのときに、どういう気持ちになったのだとか、今は、どう思うのかっていうことを伝えられるものになったら、それは「佐々木」じゃなくて、関係のない物語になっても良いと思うと伝えました。僕が岳から聞いた同じような経験というか、「佐々木」とは違うけれども、それが他人ごとには思えなくて。皆んなが他人ごとに思えないような経験とか、気持ちを伝えられたらと思って、その気持ちだけは忘れずに、脚本や撮影に臨みました。
《 Q & A の概要 》
開催日:2020年11月3日(火)
会場:TOHOシネマズ六本木 スクリーン2
登壇者:内山拓也監督、藤原季節、細川岳、矢田部吉彦(MC)
[ スチール:©︎佐々木、イン、マイマイン/文:おくの ゆか ]
《 『佐々木、イン、マイマイン』ストーリー 》
俳優志望の石井悠二と、圧倒的な存在感を放つ同級生の佐々木。その仲間たちの過去と現在を通して、青春時代特有のきらめきと、愛おしくも戻らない日々への哀愁をストレートに描き出す。
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