第35回東京国際映画祭(2022)コンペティショ部門


2022年10月24日(月)〜11月2日(水)まで東京・日比谷にて、第35回東京国際映画祭が開催される。本年のコンペティション部門では、2022年1月以降に完成した長編映画を対象に、世界各国・地域の応募作品の中から、15本が選出され、各賞が決定される。


《 コンペティション全15作品 》


『1976』

チリ独裁政権下の静かな恐怖
ピノチェト政権下のチリ。主婦のカルメンは司祭からひとりの若い男をかくまうように頼まれ、了承する。だが、そのことは彼女の生活を大きく変えることになる。独裁政権下の静かな恐怖を描いた作品。

監督:マヌエラ・マルテッリ
アジアン・プレミア
© Cinestación



『アシュカル』

人体自然発火の謎を追う刑事
チュニスの郊外。民主化運動の最中に工事が中断された建設現場で黒焦げの死体が連続して発見され、ふたりの刑事が捜査を始める。ジャンル映画に政治的メッセージを注入した異色の監督デビュー作。

監督:ユセフ・チェビ
アジアン・プレミア
© Ashkal_The Party Film Sales_supernova Films_ Poetik film_Blast Film_1



『ザ・ビースト』

寒村での暴力を描く衝撃作
スペイン、ガリシア地方の人里離れた山間の村を舞台に、移住して農耕生活を始めたフランス人の中年夫婦が直面する、地元の有力者の一家との軋轢をパワフルな演出で描いた重厚な心理スリラー。

監督:ロドリゴ・ソロゴイェン
アジアン・プレミア
© Arcadia Motion Pictures, S.L., Caballo Films, S.L., Cronos Entertainment, A.I.E, Le pacte S.A.S.



『窓辺にて』

たとえパーフェクトじゃなくても
稲垣吾郎主演×今泉力哉監督。妻の浮気を知った男が、芽生えたとある感情に思い悩むが…。正直すぎる男がそれでも幸せを希求する、ちょっぴり可笑しい大人のラブストーリー。

監督:今泉力哉
ワールド・プレミア
©2022「窓辺にて」製作委員会




『エゴイスト』

この愛は身勝手ですか?
愛とは自分を救うためのエゴなのか、それとも…。高山真の自伝的小説が原作の本作は、編集者である主人公・浩輔とパーソナルトレーナーの龍太との愛を描いた物語。

監督:松永大司
ワールド・プレミア
©2023 高山真・小学館/「エゴイスト」製作委員会




『ファビュラスな人たち』

“自分らしさ”を追い求める人々
トランスジェンダーの女性たちが暮らすヴィラを舞台に、意に反して男装で埋葬された友人の遺志を叶えようとする住人たちを描く。コミカルな中にトランスジェンダーとして生きることの難しさが浮かび上がる。

監督:ロベルタ・トッレ
インターナショナル・プレミア
© 2022 Stemal Entertainment srl Faber Produzioni srl




『輝かしき灰』

3人の女性の生き方を描く文芸大作
ベトナムを代表する作家グエン・ゴック・トゥの小説を映画化。ベトナム南部の海沿いの村を舞台に3人のヒロインとそれぞれの男性との関係を描く。監督は『漂うがごとく』(09)のブイ・タック・チュエン。

監督:ブイ・タック・チュエン
ワールド・プレミア



『カイマック』

ヴェネチア金獅子賞監督の最新作
『ビフォア・ザ・レイン』(94)でヴェネチア映画祭金獅子賞を受賞したマンチェフスキの新作。北マケドニアの首都スコピエの集合住宅を舞台とする群像コメディ。題名はトルコやバルカン半島で一般的な菓子の名前。

監督:ミルチョ・マンチェフスキ
ワールド・プレミア
© Banana Film, Meta Film, N279 Entertainment, Jaako dobra produkcija, all rights reserved, 2022


『ライフ』

驚異的な映像美で見せる人生賛歌
『ハーモニー・レッスン』(13)で鮮烈なデビューを飾ったカザフスタンの異才エミール・バイガジンの監督第5作。企業経営に失敗し、全てを失った男の彷徨を驚異的な映像で描き、人生の意味を問う作品。

監督:エミール・バイガジン
アジアン・プレミア
©Emir Baigazin Production



『マンティコア』

孤独なゲームデザイナーの恋の行方
『マジカルガール』(14)でサンセバスチャン国際映画祭最優秀作品賞を受賞したスペインの俊英カルロス・ベルムトの最新作。ゲームのデザイナーとして働く若い男性とボーイッシュな少女との恋愛の行方を描く。

監督:カルロス・ベルムト
アジアン・プレミア
© Aquí y Allí Films, Bteam Prods, Magnética Cine, 34T Cinema y Punto Nemo




『山女』

この山でわたしは人間になれた
18世紀後半、東北。冷害による食糧難に苦しむ村で、人々から蔑まされながらも逞しく生きる少女・凛。彼女の心の救いは、盗人の女神様が住むと言われる早池峰山だった。

監督:福永壮志
ワールド・プレミア
予告編を見る
©YAMAONNA FILM COMMITTEE


『孔雀の嘆き』

養子斡旋業の闇に切り込む問題作
妹の心臓手術のために大金が必要となったアミラはとある会社で働き始める。それは望まれない妊娠で生まれた子供を外国人に斡旋する組織だった…。スリランカの逸材が描き出す社会のダークサイド。

監督:サンジーワ・プシュパクマーラ
ワールド・プレミア
©Sapushpa Expressions and Pilgrim Film




『テルアビブ・ベイルート』

国境を越えようとする女性の旅
1980年代のイスラエル、レバノン間の紛争を背景に、国境によって家族と分断されたふたりの女性の旅を描いたロードムービー。監督は『故郷よ』(11)で知られるイスラエル出身の女性監督ミハル・ボガニム。

監督:ミハル・ボガニム
ワールド・プレミア
© 2021 MOBY DICK FILMS - LES FILMS DE LA CROISADE – TWENTY TWENTY VISION Filmproduktion - TEL AVIV BEIRUT AVC LTD - LA VOIE LACTÉE



『This Is What I Remember(英題)』

キルギスの大地で展開するドラマ
『馬を放つ』(17)で知られるキルギスを代表する映画作家アクタン・アリム・クバトの最新作。ロシアに出稼ぎに行っている間に記憶を失い、20年ぶりにキルギスに戻ってきた男とその家族を描くドラマ。

監督:アクタン・アリム・クバト
©Kyrgyzfilm, Oy Art, Bitters End, Volya Films, Mandra Films




『第三次世界大戦』

ヒトラー役に抜擢された男の悲劇
第二次世界大戦を扱った映画のヒトラー役の俳優が降板し、エキストラで参加していた日雇い労働者が代役に抜擢される。奇想天外な設定で描かれる風刺劇。監督は俳優としても活躍するホウマン・セイエディ。

監督:ホウマン・セイエディ
アジアン・プレミア
©Houman Seyedi




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